明けましておめでとうございます!
 本年も、変わり者ではございますが、よろしければお付き合いくださいね。(笑)

 さて、本日のタイトル。
 これは伝統技術に当てはまるものだと私は思っております。

 いくら良い技術や意識で作られているものでも、それを使い続ける人がいなければ、それは継続して存在することはできない、ということなんですよね、このタイトルにあるフレーズは。

 この伝統的な技術・意識で作られたものってのは、大概高価なもので、一般庶民に無縁だと思われる方が多いかもしれません。

 でも、身近にもこれと同じ原理が働くことがあるんです。

 あなだが、温泉旅館に泊まりに行ったとしましょう。

 共用トイレに行きました。
 トイレ用スリッパがありました。
 スリッパは床面に塗られた靴形のところに向きを揃えて並べて置くようになっています。でも1足は反対向きに脱ぎっぱなしになってました。

 良くあることです。
 人々の普段の日常の癖、習慣が出ますからね。

 だけど、ここは公共の温泉旅館。
 お金を払っているのだから自由に使って良いだろうという意見もありましょう。が、すべてのお客さんが好き勝手に散らかし汚したら、旅館の人でも手が追い付かなくなってしまいます。しまいには他のサービスを低下せざるを得なくなることもあり得るでしょう。

 一方、トイレで気付いた反対向きのスリッパを数秒かけてあなたが直してあげれば、そのあとに利用する人は、この温泉旅館は隅々まで管理が行き届いている、と感心するわけです。

 そして、こう言います。

 「また来よう。」

 良い温泉旅館は泊まる人が育てていく。
 また、こうも言えるでしょう。
 良い温泉旅館は泊まる人を育てていく。

 お互いに成熟していけるこの関係。

 始まりは、あなた、わたしたちの数秒の行動でした。

 私グラックも本日、スリッパを数足、向きを直しましたよ。

 育てていきましょう。

 楽しいですよ!

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